★2月の星空
新しい年を迎え、やっと正月気分が抜けてホッとするともう2月。4日は立春だ。暦によると立春とは、“太陽黄経315゜のときにあたり、旧冬と新春の境目の日。この日から春になる”とある。しかし巷は,大雪が降ることだってあるし、最低気温を記録することだってある。春の気配さえ感じられない。しかしこの日を境に太陽の南中高度が一気に高くなってゆく。
そんな2月の和名は、「如月(きさらぎ)」。2月はまだ寒いので衣を重ね着することから、「衣更着」と言ったとか、古来中国でよばれた二月の名「如月(じょげつ)」がそのまま日本に渡って、如月と読まれるようになったとか、どうも定かではない。しかしとても美しい響きの言葉である。
2月の凍てつくような星空を眺めてみると、オリオン座が,子午線上にデンと構え、その後からおおいぬ座こいぬ座が続き、天頂近くにはぎょしゃ座と土星を懐に抱いたふたご座が並んでいる。子午線付近に冬の星座たちが集まって、まさに星空も冬真盛りという印象。今年はさらにふたご座に木星も加わって、まさに豪華絢爛。
しかしそこで諦めないで東の空を眺めると、真東からはしし座が、北東の空からはおおぐま座が、昇っているのが目に入る。おおぐま座もしし座も春の暖かさに誘われて、躍動感を星座全体にみなぎらせながら駆け昇っているように見える。私はおおぐま座やしし座を見ると、からだ中がポカポカ温かくなってくるような気がしてならない。立春を迎え、しし座が宵の東空に姿を見せるようになると、もう春は近い。
土星と海王星のニアミスとくじら座のミラ
2月20日 土星が海王星に最接近
2月22日 変光星ミラが極大
昨年15年ぶりの環の消失で盛り上がった土星が、うお座とともに宵の西空に大きく傾いて、観望シーズンを終わろうとしている。
実は、昨年5月から今年の3月にかけてこの土星の北を寄り添うように移動していたもうひとつの惑星が、夜空にまぎれるようにひっそりと光っている。太陽系第8惑星の海王星だ。この海王星が、昨年7月に続いて2月20日に土星と0.8度角まで接近する。
ただ最接近となる2月20日の土星の高度は、薄明が終わる19時ごろで、9度弱しかない。そして約45分後には沈んでしまう。というわけで観望は速い時間にと思うが、それでは空が明るく海王星が見えない。結局、土星と海王星の間隔は少々広くても高度が高い2月上旬に観望するのがお薦めだ。例えば2月4日には間隔は1.5度角を切るし、2月14日でも、薄明終了時の高度は15度あり間隔も1度角を切る。
これほどのニアミスならば30倍以下の視野なら、土星と海王星を同視野で見ることができる。まだ、海王星を見たことがない人は、ぜひともこのチャンスに環がはっきり見え始めた土星と海王星をゲットしよう。
●土星の東でミラが明るくなっている
土星と海王星のニアミスが起こっている頃、その上で光るくじら座のミラが極大を迎える。 ミラはくじら座の胸元で光る星の一生の終わりを迎えた赤色巨星で、周期331.6日という長いサイクルで、星自身を縮めたり膨らませたりしながら2等から10等まで壮絶に明るさを変える脈動変光星だ。
この変光星ミラが極大を迎えるのは、2月22日ごろだ。くじら座は晩秋に見ごろとなる星座なので、2月には見えないのではないかと思われるかもしれないが、2月中旬ならば、19時ごろの西の空でくじらの全容をまだ見ることができ、ミラの高度は30°をキープしている。
ただしミラは、変光周期も変光範囲もバラツキがある。極大日は平気で1ヶ月もずれることがあるし、極大光度も必ずしも2等級になるとは限らないのである。はたして今回は何等星になっているか、ぜひあなたの目で確かめていただきたい。